30 KiB
HIT-EA 仕様書(日本語)
1. 概要
- 本EAは、H4の確定足OHLCから外部Pythonで相場状態を判定し、H1の確定足OHLCからエントリー候補価格を生成する。
- MQL5側はPythonの出力ファイルを読み込み、H4相場状態、H1候補価格、M15確定足フィルタ、スプレッド、ブローカー距離制約を確認したうえでペンディング注文を発行する。
- バックテスト再現性のため、Pythonへ渡すOHLCは
OHLC_START_SHIFT = 1により形成中バーを除外し、確定足だけを使用する。 - ライブ実行時の耐性として、外部プロセスの
runningファイル、プロセスID、終了コード、タイムアウトを監視し、二重起動とCSV上書きを抑止する。
2. 使用インジケータ
- 標準インジケータおよびカスタムインジケータは未使用。
- OHLCは
CopyRates(_Symbol, timeframe, OHLC_START_SHIFT, HISTORY_BARS, rates)で取得する。 - M15エントリー確認は、T2/T4では直近確定足と1本前の確定足のローソク足形状、平均レンジ、候補価格との距離から判定し、T1/T3では必要に応じてM15初動確認を行う。
3. パラメータ設定
input
lot_size = 0.01: 注文ロット。spread_limit = 60: 許容スプレッド(point)。magic_number = 10001: EA識別用マジックナンバー。initial_order = 0: 旧設定ファイルとの互換性維持用。値にかかわらず起動時はH4/H1を再生成し、H4再読込までは技術エラー停止状態を維持する。use_m15_entry_filter = true: M15確定足によるエントリータイミング確認を使用するか。m15_entry_zone_atr_multiplier = 1.50: M15平均レンジに対する候補価格接近許容倍率。use_m15_imbalance_confirmation = true: T1/T3の順張り候補に対して、M15確定足の初動確認を追加するか。m15_imbalance_avg_body_period = 20: M15初動確認で使う平均実体計算期間。m15_imbalance_sensitivity = 2.0: M15初動確認で現在足実体が平均実体を上回る必要倍率。m15_imbalance_min_avg_body_points = 1.0: M15平均実体の最小値(point)。use_m15_imbalance_debug_log = false: M15初動確認の詳細ログを出すか。input_entry_max_candidate_age_minutes = 120: H1候補価格を新規発注に使用できる最大経過分数。古い候補でM15条件が後から整った場合の遅延エントリーを抑止する。input_tp_multiplier = 1.25: APIから取得したTP距離を、エントリー価格からの距離ベースで拡大する倍率。1.0未満は1.0、100.0超は100.0に丸める。input_min_tp_points = 0: 拡大後TP距離の最小値(point)。0の場合は無効化する。input_max_tp_points = 0: 拡大後TP距離の最大値(point)。0の場合は無効化する。API由来TPより近くなる場合は縮小せず、API距離を維持する。input_range_breakout_guard_enabled = true: レンジ上抜け/下抜け時に逆方向の逆張りLimit注文を退避し、新規発注も一時停止するか。input_range_breakout_guard_timeframe = PERIOD_M15: レンジブレイクを監視する時間足。input_range_breakout_lookback_bars = 20: レンジ高値・安値と平均レンジを計算する確定足本数。直近確定足の1本前から参照する。input_range_breakout_max_width_multiplier = 6.0: 平均レンジに対して許容する最大レンジ幅。0の場合はレンジ幅フィルタを無効化する。input_range_breakout_buffer_multiplier = 0.20: 確定ブレイク判定に使う平均レンジ倍率。input_range_breakout_near_multiplier = 0.50: ブレイク警戒判定に使うレンジ境界への接近幅倍率。input_range_breakout_body_multiplier = 1.50: ブレイク警戒に必要な直近確定足実体の平均実体倍率。input_range_breakout_cooldown_bars = 4: ブレイク検知後に逆方向Limitの新規発注を停止する足数。input_position_limit = 10: 自EAの未約定注文 + ポジション数の実運用上限。内部上限POSITION_LIMITを超える指定は丸める。use_split_entry_zone = false: H1予測ゾーンを使った分割エントリーを有効化するか。split_entry_count = 3: 分割エントリー本数。1〜10に丸めて使用する。split_lot_mode = SPLIT_LOT_TOTAL: 分割ロット配分モード。SPLIT_LOT_TOTALは総ロットをN分割、SPLIT_LOT_FIXEDは各注文に固定ロットを使う。split_total_lot_size = 0.09: 総量分割モードの合計ロット。split_fixed_lot_size = 0.01: 固定ロットモードの1注文ロット。cancel_old_split_pending_on_new_zone = true: 新しいH1ゾーン読込時に、同じEAの古い分割pending注文を取消するか。input_cancel_retry_cooldown_seconds = 60: pending注文の取消に失敗した場合、同一ticketへ取消要求を再送するまでの待機秒数。1〜3600秒に丸めて使用する。input_sltp_manager_enabled = false: UI連動のCSLTPManagerによる既存ポジションSL管理を有効化するか。input_sltp_show_panel = true: チャート上にSLTP操作パネルを表示するか。input_sltp_use_breakeven = false: 通常ブレークイーブンを有効化するか。input_sltp_breakeven_trigger_pips = 30.0: 通常ブレークイーブンを開始する含み益pips。input_sltp_breakeven_buffer_pips = 3.0: 通常ブレークイーブン時に建値から利益方向へずらすpips。input_sltp_use_elapsed_breakeven = false: 保有時間ベースのブレークイーブンを有効化するか。input_sltp_elapsed_breakeven_hours = 4.0: 保有時間ベースのブレークイーブンを許可するまでの保有時間。input_sltp_elapsed_breakeven_buffer_pips = 3.0: 保有時間ベースのブレークイーブン時に建値から利益方向へずらすpips。input_sltp_use_active_trailing = false: アクティブトレーリングを有効化するか。input_sltp_active_breakeven_pips = 30.0: アクティブトレーリング開始pips。input_sltp_active_stop_loss_offset_pips = 5.0: 開始時に建値から固定する利益pips。input_sltp_active_step_trigger_pips = 10.0: SLを1段進めるために必要な追加利益pips。input_sltp_active_step_move_pips = 5.0: 1段ごとにSLを利益方向へ動かすpips。input_sltp_use_tp_progress_stop = false: TP進捗率に応じたSL固定を有効化するか。input_sltp_tp_progress_trigger_percent = 70.0: TP進捗率SLを開始する進捗率。input_sltp_tp_progress_sl_lock_percent = 30.0: 建値からTPまでの距離のうちSLで固定する割合。input_sltp_use_high_volatility_limit = false: 短時間急変時のSL引き締めを有効化するか。
主要定数
POSITION_LIMIT = 48: 自EAの未約定注文 + ポジション数の上限。ENTRY_H1_LIMIT = 2: 未約定注文の有効期限(H1本数)。CLOSE_H1_LIMIT = 12: ポジションの時間制限クローズ(H1本数)。HISTORY_BARS = 72: Pythonへ渡すOHLC本数。OHLC_START_SHIFT = 1: 確定足からOHLCを取得するためのシフト。M15_CONFIRM_BARS = 30: M15平均レンジ計算に使う足数。ENTRY_RETRY_SECONDS = 60: エントリー判定リトライ間隔。ENTRY_RETRY_LIMIT = 10: H1候補価格に対する最大リトライ回数。TARGET_SIZE = 13:target_prices.txtから読み込む数値数。TARGET_ZONE_SCHEMA_VERSION = 2:target_zones.txtの形式バージョン。PYTHON_TIMEOUT_SECONDS = 600: Python完了待ちの監視上限。
Python側エントリー候補ガード
- H1候補価格生成後、Python側で現在価格から遠すぎる
entryを無効化する。 - 距離上限は戦略別に計算し、T1/T3のStop系は
max(H1 EATR * 1.50, 5.00)、T2/T4のLimit系はmax(H1 EATR * 1.00, 5.00)とする。上限を超えた戦略は0.00,0.00,0.00に補正する。 - このガードは、深い指値や遠いブレイク待ちがM15確認後に遅れて発注されることを抑えるための後処理である。
4. ファイル構成
Experts/MyProject/HIT-EA_refactor_ver6.mq5: EAエントリーポイント。OnInit,OnDeinit,OnTick、input、グローバル状態、DLL importを保持する。Include/MyLib/Common/HITRuntimeController.mqh: ティック処理、H4/H1/M15更新制御、ステータス表示、スプレッド判定。Include/MyLib/Signals/HITEntrySignal.mqh: エントリー前提条件、注文タイプ別価格判定、M15フィルタ、リトライ状態更新。Include/MyLib/Common/HITExternalProcess.mqh: done/runningファイル、外部プロセスハンドル、PID復元、終了コード確認、タイムアウト復旧。Include/MyLib/Signals/HITPythonSignalGateway.mqh: OHLC CSV出力、Pythonバッチ起動、trend_state.txt/target_prices.txt/target_zones.txt読込。Include/MyLib/Trading/HITTradeManager.mqh: 注文送信、執行ポリシー、有効期限設定、注文/ポジション数集計、期限切れ取消/クローズ、レンジブレイク時の逆方向Limit取消。Include/MyLib/Trading/SLTPManager.mqh: 既存ポジションに対するブレークイーブン、時間経過BE、アクティブトレーリング、TP進捗SL、急変時SL引き締めを管理する。Include/MyLib/Panel/SLTPManagerPanel.mqh:CSLTPManagerの各設定をチャート上で切り替え、数値入力を検証してEAへ反映する操作パネル。
5. Python連携ファイル
EAは OnInit() で _Symbol と magic_number から HIT_<sanitized symbol>_<magic_number> 形式の接頭辞を作り、MT5 Files 配下の連携ファイル名へ付与する。例: HIT_GOLD_10001_ohlc_H4.csv。batには同じ接頭辞を第1引数で渡し、bat側が MT5_EA_FILE_PREFIX としてPythonへ引き継ぐ。第2引数には _Symbol の SYMBOL_DIGITS を渡し、bat側が MT5_PRICE_DIGITS としてPythonへ引き継ぐ。
手動実行などで接頭辞が指定されない場合、Pythonは従来どおり ohlc_H4.csv などの旧ファイル名を使う。
H4トレンド判定
- MQL5出力:
<prefix>_ohlc_H4.csv - Python出力:
<prefix>_trend_state.txt - 完了フラグ:
<prefix>_process_done_trend.txt - 実行中フラグ:
<prefix>_process_running_trend.txt - 起動バッチ:
<TerminalDataPath>\MQL5\python_for_ea\bat\get_trend_reply.bat
H1エントリー価格生成
- MQL5出力:
<prefix>_ohlc_H1.csv - Python出力:
<prefix>_target_prices.txt,<prefix>_target_zones.txt - 完了フラグ:
<prefix>_process_done_entry.txt - 実行中フラグ:
<prefix>_process_running_entry.txt - 起動バッチ:
<TerminalDataPath>\MQL5\python_for_ea\bat\get_entry_reply.bat
H1候補生成はOpenAI Responses APIを使用する。既定モデルは gpt-5.5、既定 reasoning.effort は low、既定 text.verbosity は low とする。temperature は指定せず、OPENAI_MODEL、OPENAI_REASONING_EFFORT、OPENAI_TEXT_VERBOSITY で実行時上書きできる。出力は text.format のStructured Outputs JSON Schemaで検証し、未完了応答、schema不一致、価格条件違反、reward/risk不足は安全側停止値へ倒す。
EAは OnInit() で TerminalInfoString(TERMINAL_DATA_PATH) から MQL5\python_for_ea を解決し、各batファイルの絶対パスを組み立てる。batファイルは自身の位置からPythonプロジェクトルートを解決するため、C:\ea_py には依存しない。
target_prices.txt は13行構成とする。
1行目: res_chk
2-4行目: T1 Buy Stop の entry/tp/sl
5-7行目: T2 Buy Limit の entry/tp/sl
8-10行目: T3 Sell Stop の entry/tp/sl
11-13行目: T4 Sell Limit の entry/tp/sl
target_zones.txt は分割エントリー用の7行構成とする。
1行目: schema_version(2)
2行目: res_chk
3行目: candidate_id(H1確定足時刻由来)
4行目: T1 Buy Stop の strategy, zone_low, zone_high, tp, sl
5行目: T2 Buy Limit の strategy, zone_low, zone_high, tp, sl
6行目: T3 Sell Stop の strategy, zone_low, zone_high, tp, sl
7行目: T4 Sell Limit の strategy, zone_low, zone_high, tp, sl
Pythonは target_prices.txt と target_zones.txt の両方を書き終えてから process_done_entry.txt を作成する。target_zones.txt の価格小数桁は MT5_PRICE_DIGITS に合わせ、未指定時は安全側で5桁を使う。分割エントリーが無効な場合、EAは従来どおり target_prices.txt を使用する。
6. エントリー条件
新規エントリーは、以下をすべて満たす場合のみ行う。
- スプレッドが
spread_limit以下。 - H4トレンド判定結果が完了済みで、
trend_state.txtを読み込める。 - H1候補価格生成が完了済みで、
target_prices.txtを読み込める。 res_chk = 1。- H1候補価格が、元になったH1確定足時刻から
ENTRY_H1_LIMIT内で期限切れではない。 - H1候補価格が、元になったH1確定足時刻から
input_entry_max_candidate_age_minutes分を超えていない。 - 対象注文タイプの
entry/tp/slがすべて0.0より大きい。 - H4
market_stateに対して注文タイプが許可されている。 - TPは価格整合条件とブローカー距離制約の判定前に、APIのTP価格そのものではなく「エントリー価格からAPI TPまでの距離」を
input_tp_multiplierで拡大して最終TPへ変換する。Buy系はエントリーより上、Sell系はエントリーより下へ配置する。 - 分割エントリー有効時は、slotごとのエントリー価格を基準に各slotの最終TPを個別に計算する。
- 注文タイプごとの価格整合条件とブローカー最小距離制約を満たす。
use_m15_entry_filter = trueの場合、T2/T4はM15確定足の方向・反発・接近条件を満たす。T1/T3はuse_m15_imbalance_confirmation = trueの場合にM15初動確認を満たす。input_range_breakout_guard_enabled = trueの場合、レンジ上抜け後のT4 Sell Limit、レンジ下抜け後のT2 Buy Limitはクールダウン終了まで新規発注しない。- 自EAの注文 + ポジション数が
input_position_limit未満。 - 分割エントリー有効時は
target_zones.txtのres_chk = 1、予測ゾーンの価格整合、分割ロットのSYMBOL_VOLUME_MIN/MAX/STEP適合、同一candidate_id+ 注文タイプ + slot の重複注文/ポジション不存在を満たす。
market_state と注文タイプ
0 MARKET_LOW_VOL_RANGE: T2 Buy Limit / T4 Sell Limit を許可。1 MARKET_HIGH_VOL_RANGE: T2 Buy Limit / T4 Sell Limit を許可。2 MARKET_LOW_VOL_UP: T1 Buy Stop / T2 Buy Limit を許可。3 MARKET_HIGH_VOL_UP: T1 Buy Stop / T2 Buy Limit を許可。4 MARKET_LOW_VOL_DOWN: T3 Sell Stop / T4 Sell Limit を許可。5 MARKET_HIGH_VOL_DOWN: T3 Sell Stop / T4 Sell Limit を許可。6 MARKET_TECHNICAL_ERROR_STOP: 新規注文を停止。
H4 market_state の再読込後は、更新後の状態で許可されない注文タイプの既存pending注文を取消する。6 MARKET_TECHNICAL_ERROR_STOP の場合は対象EAのpending注文をすべて取消する。
レンジブレイクガード
input_range_breakout_guard_timeframeの確定足を使い、直近確定足の1本前からinput_range_breakout_lookback_bars本の高値・安値をレンジ境界として計算する。- レンジ幅が平均レンジの
input_range_breakout_max_width_multiplier倍以内の場合のみ、レンジ相場としてブレイク監視を有効にする。倍率が0の場合はこの幅判定を行わない。 - 直近確定足終値が
rangeHigh + bufferを上回る場合、または現在Bidがレンジ上限に接近し直近確定足に上方向の勢いがある場合は上方向ブレイク警戒/確定とする。この時、既存のT4 Sell Limitを取消し、T4新規発注をinput_range_breakout_cooldown_bars本分停止する。 - 直近確定足終値が
rangeLow - bufferを下回る場合、または現在Askがレンジ下限に接近し直近確定足に下方向の勢いがある場合は下方向ブレイク警戒/確定とする。この時、既存のT2 Buy Limitを取消し、T2新規発注をinput_range_breakout_cooldown_bars本分停止する。 bufferと接近幅はM15平均レンジ倍率と現在スプレッドの大きい方を使い、ライブ時のスプレッド拡大で過剰検知しにくくする。
注文タイプごとの価格整合条件
- T1 Buy Stop:
Ask < entry,tp > entry,sl < entry - T2 Buy Limit:
Ask > entry,tp > entry,sl < entry - T3 Sell Stop:
Bid > entry,tp < entry,sl > entry - T4 Sell Limit:
Bid < entry,tp < entry,sl > entry
7. エグジット条件
- 未約定注文は、コメントからH1候補時刻を復元できる場合はその時刻から、復元できない旧注文は注文作成時刻から
ENTRY_H1_LIMIT * PeriodSeconds(PERIOD_H1)以上経過した場合に取消する。 - 保有ポジションは、建玉時刻から
CLOSE_H1_LIMIT * PeriodSeconds(PERIOD_H1)以上経過した場合にクローズする。 - 時間制限処理は
OnTickの早い段階で実行し、Python完了待ちやスプレッド判定に依存させない。 - EA削除時は
OnDeinit()で外部プロセス状態とSLTPパネルを解放し、Comment("")とChartRedraw(0)によりチャート上のステータス表示を消去する。 input_sltp_manager_enabledまたはパネルのManagerがONの場合、時間制限処理後にCSLTPManager::ManagePositions()とHighVolatilityLimit()を実行する。これにより、Python結果待ちや新規注文停止中でも既存ポジションのSL保護を継続する。- 通常ブレークイーブンとアクティブトレーリングは同時有効化しない。パネル上では片方をONにするともう片方をOFFにし、
CSLTPManager::ValidateSettings()でも排他条件を検証する。
7.1 SLTP操作パネル
- パネルは
input_sltp_show_panel = trueの場合に作成され、チャート右上に表示される。 - パネル生成に失敗した場合はログへ出力し、EA本体はinputで反映済みのSLTP設定のまま継続する。
ManagerボタンでSLTP管理全体のON/OFFを切り替える。OFFの場合、パネル値は保持するがOnTickでSL変更は行わない。BreakEven,Elapsed BE,Active Trail,TP Progress,High Volボタンで各機能を切り替える。- 数値入力欄は
APPLY押下時に範囲検証される。範囲外または数値以外の場合はMessageBoxとログで通知し、直前の有効値へ戻す。 APPLY成功時のみEA内部のCSLTPManager設定へ反映する。反映後はValidateSettings()を通し、失敗した場合はSLTP管理を停止してログへ理由を出力する。
8. リスク管理
- 注文/ポジション管理対象は
_Symbolとmagic_numberが一致するものに限定する。 input_position_limitは口座全体ではなく、自EA対象分のみを数える。内部の絶対上限はPOSITION_LIMITとする。- 送信時は
SYMBOL_FILLING_MODEを参照し、IOC、FOK、RETURNの順で利用可能な執行ポリシーを選択する。 - 通常注文と分割注文の送信前に、ロットが
SYMBOL_VOLUME_MIN/MAX/STEPを満たすことを検証する。 - ペンディング注文には、ブローカーが対応する場合にH1候補時刻を起点とするサーバー側の期限を設定する。発注時点で期限切れなら送信しない。
OrderSendの戻り値とMqlTradeResult.retcodeを確認し、失敗時はGetLastError()またはretcodeをログへ出力する。- 通常注文と分割注文のコメントには有効な
candidate_idを入れ、候補時刻起点の期限管理に使用する。 - 分割エントリーの注文コメントには注文タイプとslot番号も入れ、同一戦略slotの二重発注を抑止する。
cancel_old_split_pending_on_new_zone = trueの場合、新しい有効candidate_idを読んだ時は旧candidateの分割pending注文を取消し、target_zones.txtが無効または停止値の場合は既存の分割pending注文をすべて取消する。- API由来TPの方向がBuy/Sell条件と逆の場合、EAは方向を補正せず既存の価格整合チェックで発注を見送る。
- H4状態更新後は、更新後の
market_stateと矛盾する既存pending注文を取消する。 - レンジブレイクガードは
_Symbolとmagic_numberが一致するpending注文だけを対象にし、上方向ブレイクではT4 Sell Limit、下方向ブレイクではT2 Buy Limitのみを取消する。 - pending取消に失敗したticketは
input_cancel_retry_cooldown_secondsの間再送せず、毎tickの過剰な取引サーバー要求を防止する。 - SLTP管理は
_Symbolとmagic_numberが一致する既存ポジションのみを対象とし、TPは既存値を維持する。 - SL変更は既存SLより利益保護方向へ改善する場合だけ実行し、ブローカーのstop level / freeze levelを満たさない候補は送信しない。
HighVolatilityLimit()はBUYをBid、SELLをAsk基準で評価し、GOLD/XAUUSDはサフィックス付きシンボルでも1 pip = 0.1として扱う。
9. 異常系の扱い
trend_state.txtが存在しない、読み込めない、整数として厳格にパースできない、または0..6以外の場合はMARKET_TECHNICAL_ERROR_STOPとして扱う。target_prices.txtが存在しない、読み込めない、13行未満、またはいずれかの行が数値として厳格にパースできない場合はres_chk = 0として扱う。- 分割エントリー有効時に
target_zones.txtが存在しない、schema不一致、7行未満、res_chk != 1、有効ゾーンのcandidate_idが厳格な12桁時刻ではない、またはいずれかの数値行を厳格にパースできない場合は新規注文を停止する。 - Python側がH1候補生成を安全側停止値へ倒した場合は、
debug_entry.txtにRESULT: SAFE_STOP、停止段階、理由、H4状態、候補IDを追記する。これにより通常のGPT見送りとAPI・設定・データ異常を区別できる。 - Pythonプロセスが異常終了した場合、終了コードをログへ出力し、次回トリガーで再実行できる状態に戻す。
- Pythonプロセスが
PYTHON_TIMEOUT_SECONDSを超えても実行中の場合、taskkill /T /Fでcmd/bat配下のプロセスツリーを終了し、done/runningファイルを整理して次回トリガーで再実行できる状態に戻す。 runningファイルだけが残っている場合は、PIDからプロセス復元を試みる。復元できずタイムアウト済みなら古いマーカーとして削除する。
10. 変更履歴
2026-06-13
- レンジ上抜け/下抜け時に逆方向の逆張りLimitを退避するレンジブレイクガードを追加した。上方向ブレイクでは既存T4 Sell Limitを取消してT4新規発注を一時停止し、下方向ブレイクでは既存T2 Buy Limitを取消してT2新規発注を一時停止する。
- ガード用inputとして、監視時間足、参照本数、レンジ幅倍率、ブレイクバッファ、接近幅、勢い判定倍率、クールダウン本数を追加した。
- API由来TPをエントリー価格からの距離ベースで拡大する
input_tp_multiplier,input_min_tp_points,input_max_tp_pointsを追加し、通常注文と分割slotごとの最終TP計算に反映した。
2026-06-06
- Python側のOpenAI既定モデルを公式slugの
gpt-5.5へ更新し、Responses API呼び出しでreasoning.effortとtext.verbosityを明示する仕様にした。GPT-5.5向けに、出力形式はプロンプト重複指定ではなくStructured Outputsを主契約として扱う。 HIT-EA_refactor_ver5.mq5が現行の共有ヘッダーを使用してもコンパイルできるよう、split-entry zone、Python連携ファイル名、pending取消リトライ管理に必要な互換宣言を追加した。既定ではuse_split_entry_zone = falseのため、ver5の通常エントリー挙動は維持する。
2026-06-01
- H1候補生成が安全側停止値へフォールバックした場合も
debug_entry.txtへ停止段階と理由を追記し、通常の候補見送りと障害停止を判別できるようにした。
2026-05-31
- 起動時は
initial_orderの値にかかわらずH4/H1結果を再生成し、H4再読込までは技術エラー停止値を維持するfail-closed初期化へ変更した。 - H4
market_state更新後に、更新状態と矛盾する既存pending注文を取消する仕様を追加した。 - pending取消失敗時にticket単位のクールダウンを設け、毎tickの取消再送による取引サーバーへの過剰リクエストを抑止した。
- 分割slot識別子へ注文タイプを追加し、同一
candidate_idの異なる戦略がslotを共有しても衝突しないようにした。 - 通常注文と分割注文のコメントへ有効な
candidate_idを保持し、pending期限をH1候補時刻起点で管理するようにした。 - 有効な
target_zones.txtのcandidate_idは厳格な12桁数字時刻を要求し、不正値は安全側で停止するようにした。
2026-05-30
- 同一Terminal内の複数EA/複数シンボルでPython連携ファイルが衝突しないよう、
HIT_<symbol>_<magic_number>接頭辞をMT5/Python双方のファイル名へ適用する仕様に更新した。 - T1/T3の順張り候補でも
use_m15_imbalance_confirmation = trueの場合はM15初動確認を必須とする仕様に更新した。 trend_state.txt、target_prices.txt、target_zones.txtの数値読込を厳格化し、不正値は安全側の停止値として扱う仕様を追加した。target_zones.txtが無効または停止値の場合に、古い分割pending注文を全取消できる仕様を追加した。- 現行コードに合わせて、
input_entry_max_candidate_age_minutes、ENTRY_H1_LIMIT、SLTPバッファ、Python側距離ガードの既定値を修正した。 - Pythonタイムアウト時に実行中プロセスツリーを強制終了して再試行できる仕様を追加した。
- H1候補の鮮度判定をPython結果の読込時刻ではなく、
candidate_idから復元したH1確定足時刻基準へ変更した。 MT5_PRICE_DIGITSによりPython側のtarget_zones.txt出力桁数をシンボル桁数へ合わせる仕様を追加した。- 通常注文ロットの
SYMBOL_VOLUME_MIN/MAX/STEP検証、OHLC CSVのNaN/inf・OHLC整合性検証、SELL高ボラSLのAsk基準評価、GOLD/XAUUSDサフィックス対応を追加した。
2026-05-27
- Python補助アプリの配置を
C:\ea_pyからMT5データフォルダ配下のMQL5\python_for_eaへ移行する仕様に変更した。 - EA側は
TerminalInfoString(TERMINAL_DATA_PATH)からbatパスを組み立て、外部プロセスの作業ディレクトリはbatファイルの配置から導出するようにした。 - Python側は
MQL5\python_for_eaの親にあるMQL5\Filesを既定の連携先として自動検出し、必要に応じてMT5_FILES_DIRまたはMT5_DATA_PATHで上書きできる仕様にした。
2026-05-24
- Python側で
target_zones.txtを追加出力し、既存target_prices.txtと両方を書き終えてからprocess_done_entry.txtを作成する仕様にした。 - EA側に
use_split_entry_zone、split_entry_count、split_lot_mode、split_total_lot_size、split_fixed_lot_size、input_position_limitを追加した。 - 分割エントリー有効時は、H1予測ゾーンをN本に分割し、総ロット分割または固定ロットでpending注文を出せるようにした。
candidate_id+ slot番号で分割注文を識別し、同一slotの二重発注を抑止する仕様を追加した。
2026-05-13
- Python側にH1 EATRベースの候補距離ガードを追加し、現在価格から遠すぎる候補をMT5へ渡す前に無効化する仕様を追加。
- EA側に
input_entry_max_candidate_age_minutesを追加し、M15確認が遅れて整った古いH1候補で新規発注しないようにした。 - エントリー見送りログへH1候補の経過秒数を追加し、遅延・M15未確認・価格不整合の原因を追跡しやすくした。
2026-05-05
- EA削除後にチャート左上のステータスコメントが残らないよう、
OnDeinit()でComment("")とChartRedraw(0)を実行する終了処理を追加。 HIT-EA_refactor_ver5.mq5にCSLTPManagerと専用チャートパネルSLTPManagerPanel.mqhを接続し、UIからブレークイーブン、時間経過BE、アクティブトレーリング、TP進捗SL、急変時SL引き締めを操作できるようにした。- SLTP管理を
OnTickの時間制限処理直後に実行し、Python結果待ちやスプレッド判定に依存せず既存ポジション保護を継続する仕様を追加。 - SLTPパネル用inputと、通常ブレークイーブン/アクティブトレーリングの排他検証、
APPLY時の数値検証を追加。 HIT-EA_refactor_ver5.mq5の関数群を用途別.mqhに分割。OnInit,OnDeinit,OnTick、input、グローバル状態はEA本体に残し、動作ロジックはInclude/MyLib/配下へ移動。- 現行コードに合わせて、
CreateProcessWベースのPythonプロセス監視、M15フィルタ、market_state0..6、spread_limit = 60を仕様へ反映。
2026-05-02
res_chk=0時にエントリー送信を抑止する分岐を追加。- 時間制限処理を、Python完了待ち・スプレッド制限より前に移動。
initial_orderの初回処理フラグをH4用・H1用に分離。- OHLC取得を
CopyRates中心に変更し、確定足のみをPythonへ渡す仕様に変更。